冷却塔に必要なポンプの選定方法とは?おすすめの冷却塔

冷却塔(クーリングタワー)から冷却水を送るのに大切な役割を担うポンプ。

しかし、汲み上げる力がある程度あるポンプを選ばなければ、冷却水を冷却塔(クーリングタワー)に送ることはできません。
闇雲に冷却塔(クーリングタワー)に使用するポンプの選定をしていいものではないです。

ここではポンプの選定に必要な情報や、おすすめの冷却塔(クーリングタワー)について紹介していきます。

冷却塔(クーリングタワー)に使うポンプの役割とは

ビルなどで使用されている空調は、基本的には冷却水によって快適な風を届けています。
この冷却水を使って冷房や暖房になるのですが、温度調整をしているのが冷却塔(クーリングタワー)です。

冷却塔(クーリングタワー)に冷却水を循環させるために、重要な役割を果たすのがポンプです。
ポンプは、低いところから高いところ、圧の弱いところから強いところへなどと、エネルギーが不足しているところに力を補うことができます。
エネルギーが不足すれば、所定の場所に水を届けることはできません。
そこで、エネルギー不足の差を同等にしてくれる機械がポンプということなのです。

冷却塔(クーリングタワー)の仕様によって冷やし方は異なっても、自然に冷却水を循環させることはできないため、ポンプを使わざるを得ないということになります。

また、冷却水は一度使うと水温が上がってしまうため、冷却塔(クーリングタワー)で再度使えるよう冷やしてもらいます。
冷却塔(クーリングタワー)のようにポンプで水を冷やしたり、温めたりすることはありませんが、スムーズに循環させるためには必要なパーツになります。

冷却塔(クーリングタワー)に使うポンプ以外にも、ポンプは使われています。
冷凍機に送るための冷水ポンプや暖房で使用するポンプとあり、ビルなどの中央空調システムには必要不可欠です。

冷却塔(クーリングタワー)のポンプの種類

ポンプは大きく分けて3つあり、『ターボ形ポンプ』『容積形ポンプ』『その他の形式のポンプ』です。
その中でもターボ形ポンプは空調にも使われる一般的なポンプですが、ターボ形ポンプの中にも種類があります。

ターボ形ポンプは、羽根車が回転することで発生する遠心力をメインとして動くポンプになり、『遠心ポンプ』『軸流ポンプ』『斜流ポンプ』に分かれるのです。それぞれのポンプを説明します。

種類1.遠心ポンプ

その名のとおり遠心力を原動に水にエネルギーを加えて送り出すポンプです。
しかし、遠心ポンプは水自体にエネルギーを加えているので、配管に当たるなどの摩擦が生じるとスピードは落ち、目的地までたどり着くことができません。そのため、静圧回復といって速度でエネルギーを圧力に変える作業が必要不可欠です。

遠心ポンプの代表といえば、『渦巻きポンプ』と『タービンポンプ』になります。
渦巻きポンプは、ポンプ内にある羽根車を回転させ、そのエネルギーで水を押し出しますが、渦巻き室と呼ばれる部屋を通過することで圧力に変換する仕組みです。

タービンポンプは、羽根車のまわりに回転はしない案内羽根が取り付けられています。
羽根車でエネルギーを加えられた水が案内羽根を通ることで、圧力に変換する仕組みです。

種類2.軸流ポンプ

羽根車を軸とし、同じ方向に水を押し出すポンプです。
軸流ポンプの羽根車の翼の角度を利用した揚力を、水にエネルギーを加えています。しかし、遠心ポンプ同様、まだ速度でエネルギーを与えているので、静圧回復として羽根車の外に案内羽根を設置しています。

種類3.斜流ポンプ

軸に対し、斜めから水を押し出すポンプです。
斜流ポンプは、遠心ポンプと軸流ポンプの両方の特性を持ったポンプになるため、遠心力と揚力にて水に圧力を加えています。

このほかに、循環に特化した『ラインポンプ』もあります。
ラインポンプは、水の入り口である吸込口と出口である吐出口が一直線になっているタイプです。
ほかのポンプと比べて設置がしやすく、配管の途中に設置できます。

冷却塔(クーリングタワー)のポンプの価格相場

ひと口にポンプといってもさまざまメーカーのポンプがあります。
ここでは、冷却水を送るポンプを扱う3社のポンプを比較していきましょう。
比較しやすいように、ポンプは『渦巻きポンプ|出力11kw・4極・三相|60Hz』とします。

  • 荏原製作所 エバラ片吸込渦巻きポンプ FS型 782,000円(モータ駆動)
  • 川本製作所 川本ポンプ ステンレス製うず巻ポンプ GES-4M形 1,412,456円

100万円前後で価格設定されていることが多いです。そのため、このあたりの価格で表示されています。
今回紹介したポンプの平均価格は90万円です。
しかし、ポンプの性能やサイズ、素材などによって価格は変動します。
どのポンプもそれぞれの性能を記載していますので、併せて確認しておくといいでしょう。

冷却塔(クーリングタワー)に使うポンプの選び方(選定基準)

冷却塔(クーリングタワー)に冷却水を循環させるには、かなりの力が必要になります。
力がなければ、水をくみ上げられない状態になってしまうからです。
そのため、ポンプの揚程(水を汲み上げる高さ)がどの程度なのか、冷却塔(クーリングタワー)がどのくらいの冷却水を出せるのかを知らなければ、適切なポンプを選定することができません。

ここでは、冷却塔(クーリングタワー)に使うポンプの選び方を詳しく解説していきます。

選び方1.冷却塔(クーリングタワー)の冷却水量を調べる

ポンプを選定する前に、冷却塔(クーリングタワー)の冷却水量がどのくらいなのか調べましょう。
冷却塔(クーリングタワー)の大きさによって出せる水量は異なるため、使うポンプも変わってきます。
この水量に対し、つぎで紹介する揚程がポンプの選定を行うための必要なポイントとなるのです。

冷却水量はm3/minなどで表されているため、カタログや製品詳細欄を確認しましょう。

選び方2.ポンプの揚程を計算する

次にポンプの揚程を知りましょう。
冷却塔(クーリングタワー)の仕様によって計算式が異なるので、それぞれの計算式を紹介していきます。

密閉式の計算式:H(m)=hp+ha+hm/gρ
開放式の計算式:H(m)=Ha+(hp+ha+hm+hd/gρ){H(m)=Ha+hp+ha+hm+hd}

略語は以下を参照してください。

H:ポンプの全揚程
Ha:実揚程
hp:直管部分の圧力損失
ha:配管の局部抵抗
hm:機器の圧力損失
g:重力の加速度
ρ:水の密度

機器の圧力損失は機器によって異なるため、メーカーごとに表示している機器抵抗を確認し、計算式に当てはめて計算してください。

上記で調べた冷却水量を1,000で割り、計算式で出したポンプの全揚程と合わせれば適切なポンプが選定できます。
この際、ぴったりのものにしてしまうと余裕がなくなるため、少し余裕があるものを選ぶといいでしょう。

循環タイプのポンプである場合、計算式が別になります。

計算式:H(m)=Hf
Hf:配管抵抗

押し上げる力を利用してポンプに自然と戻るようになっているので、実揚程はありません。

そのため、配管抵抗がポンプの全揚程ということになるのです。

選び方3.『冷却水量』と『揚程』からポンプを選ぶ

冷却水量と揚程が分かれば、どのパターンのポンプにするかを最終的に選定しましょう。
大きく分けて3パターン考えられます。

  1. 冷却水量は少なく、揚程は高くする場合:遠心ポンプ
  2. 冷却水量は多く、揚程は低くする場合:軸流ポンプ
  3. 冷却水量も揚程もある程度あってほしい場合:斜流ポンプ

上記を参考に、適切なポンプを選定してください。
しかし、空調に使うポンプは遠心ポンプが使われることが多く、軸流ポンプや斜流ポンプは工業用などが主流です。

ポンプの交換・設置は専門家にしかできないので、少しでも分からないことは相談しましょう。

おすすめの冷却水を送るポンプ 3選

ひとつのメーカーの中でも、ポンプの種類はさまざまです。
用途範囲ひとつとっても、専用のものもあれば、幅広く対応するものも。また最近は、省エネに焦点を当てたものも取り扱いされているものもあります。

ここでは、おすすめのポンプを紹介していきますので、参考にしてください。

冷却塔ポンプの導入なら空研工業

おすすめ1.荏原製作所 エバラ片吸込渦巻きポンプ FS型

エバラの渦巻きポンプFS型は、2極形と4極形にわかれたポンプです。
従来のポンプより独自で解析し、羽根車とケーシングの改良することにポンプ効率をアップさせています。

FS型も安全設計になっており、筒形の部分はカップリングガードやプロテクタなどを設置。
万が一起こる事故を未然に防ぐようにしています。

また、分解・点検がしやすいようBPO(バックプルアウト)形を採用。
吸込、吐出し配管や保温、保冷材を外すことなくできるので、容易さや作業の効率化に繋がります。

おすすめ2.日立産機システム ステンレス製うず巻ポンプ(JCS形)

JCS型は、ポンプ・モータ・インバータとすべて日立産でできています。
モーターに至っては、永久磁石(PM)モーターを搭載してるので、エネルギーを削減。
環境に優しいポンプです。

液体が触れる部分には、ステンレスとブロンドが使用されおり、赤水になるのを防ぎます。
こちらもBPOを採用。
分解・点検の保守以外にも、十分な大きさの密封形玉軸受となっているため給油一切なしです。

全体の面積や据付面積がコンパクトになっているので、場所の広さを節約することができます。
また、ポンプの性能がよく、高効率、高吸込により安定していることから、満足のいく揚程となり経済的です。

おすすめ3.川本製作所 川本ポンプ ステンレス製うず巻ポンプ GES-4M形

GES-4M型は遠心ポンプを用いたのポンプです。
こちらのポンプですが、(社)公共建築協会が評価した横型遠心ポンプが採用されています。

液体が触れる部分は、すべてステンレス素材でできているため清潔です。
繰り返して使う冷却水だからこそ、内部は清潔になっていることが大切になります。

軸封にはパッキンのひとつである長寿命テクニカルシールが使われいるため、漏水を最小限にしてくれることから非常にメンテナンスしやすいです。

こちらの製品もBPO(バックプルアウト)形を採用。
分解・点検がしやすくなっています。

モーターは全閉外扇屋内形を装備しているため、埃や湿気に強く長期間安定した運転を実現できます。
ポンプ部分は精密鋳造になっており、流水路の損失の少ない高効率・高揚程設計です。

また、以下の記事にておすめの冷却塔本体も紹介しておりますので、ご参照ください。

冷却塔大学

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まとめ

空調で使用するポンプは冷却塔(クーリングタワー)には必要不可欠なパーツです。
重要な役割を担うため、冷却塔(クーリングタワー)に合った適切なポンプを選定することがポイントになります。

そのため、ポンプ交換や新しく空調を設置する場合は『冷却水量』と『揚程』の確認を必ずしましょう。
空研工業ではポンプの製造は行っておりませんが、他社メーカーより取り寄せできます。

また、ポンプを設置する際の配管工事も承っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。

冷却塔ポンプの導入・メンテナンスなら空研工業

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