冷却塔の濃縮はなぜ起こる?原因と防止方法をご紹介

冷却塔(クーリングタワー)を使っていくと、濃縮が起こります。
トラブルなく、冷却塔(クーリングタワー)を使うためにはメンテナンスが必要ですが、冷却塔(クーリングタワー)の濃縮はなぜ起こるのでしょうか?

ここでは、濃縮が起こる原因と影響、予防方法をご紹介いたします。

冷却塔(クーリングタワー)の濃縮とは

濃縮とは、冷却塔(クーリングタワー)で使用している水が蒸発して、不純物が濃くなることです。

通常、水は透明で、何も混ざっていない様に見えるでしょう。
実はマグネシウムやシリカなどの不純物が混ざっています。

不純物が溜まり続けると不純物の濃度が上昇したり、故障などのさまざまなトラブルの原因になります。
冷却塔(クーリングタワー)が故障してしまうと、冷やさなければいけない物が冷えません。

濃縮を防止するためには、メンテナンス費用がかかります。
しかし、故障するとメンテナンス費用以上のお金がかかるでしょう。

冷却塔(クーリングタワー)の性質上、水が濃縮してしまうのは仕方ありません。
そのため、濃縮したままにせずにメンテナンスしていくことが大切です。

濃縮する原因

冷却塔(クーリングタワー)は気化熱を利用し水の温度を下げます。水はそのまま使用しません。

まず、水を内部でシャワーの様に放出します。
その間、冷却ファンで吸い込んだ風を当てることで蒸発させ、気化熱を利用して水温を下げる仕組みです。

この流れを繰り返していくと水が蒸発します。
しかし、水に含まれている不純物は蒸発せずに、配管内などに残ります。

濃縮の原因は冷却塔(クーリングタワー)の仕組み上、どうしても発生してしまう現象です。

発生しうる4点の被害

水は冷却塔(クーリングタワー)で使用している限り、濃縮してしまいます。
しかし、水を使用しないわけにはいきません。

濃縮をそのままにした場合、スケール障害や腐食、スライム障害、レジオネラ障害が発生します。

障害が発生すると、冷却塔(クーリングタワー)の故障だけでは済まないこともあります。
そのため、それぞれの障害を防いで、安全に冷却塔(クーリングタワー)を使用することが大切です。

それでは、4点の被害について見ていきましょう。

被害1.スケール障害

水中にある不純物は、配管内で堆積したり付着します。

堆積物を『スケール』と呼びます。堆積物の正体はシリカやカルシウム、鉄さびなど。
そのため、スケールは固く堆積します。

スケールをそのままにしておくと、腐食や電熱効率の低下などの原因になります。
しかし、配管内の奥までメンテナンスをすることは大変です。

スケール障害を防ぐために、防止策を実施しましょう。

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被害2.腐食

配管の破損原因の1つに『腐食』があります。

鉄は長い期間、水にさらされていると腐食します。
そして、腐食した部分は穴が空き劣化します。

腐食した配管は水漏れの原因になるため、そのままでは使用できません。

腐食する原因は水質です。
水には塩化物イオンとアンモニウムイオン、硫酸イオン、溶存酸素などでが含まれています。
これらが含まれていることで、腐食してしまいます。

被害3.スライム障害

冷却塔(クーリングタワー)で使われている水は、微生物が繁殖する環境に適しています。
バクテリアやカビ、藻類などの微生物と、分泌される粘液がスライム障害の原因です。

外に設置してある冷却塔(クーリングタワー)は、多くは日当たりが良い環境です。
そのような環境にある冷却塔(クーリングタワー)は、藻類が多く発生します。

スライム障害が起こることで、配管などが詰まるだけではなく、不衛生に感じるでしょう。
詰まることで悪臭が発生したり、体調に影響する可能性があります。

被害4.レジオネラ障害

冷却水が濃縮されると、一緒に有機物も濃縮されます。
濃縮された有機物は、レジオネラ菌などの微生物が増殖しやすい環境です。

微生物は配管内にとどまるだけではありません。
冷却塔(クーリングタワー)の『空気を出す』働きと一緒に、空気中にレジオネラ菌などの微生物が放出されます。

知らずに微生物が含まれた空気を吸うと、体調不良の原因になります。

冷却塔のメンテナンスなら空研工業

濃縮させないための3つの防止策

濃縮することで、腐食やレジオネラ障害などになることがわかりました。
冷却塔(クーリングタワー)を冷やすためには水が必要ですが、腐食などをそのままにしておくことはできません。

ここでは、濃縮させないための防止策を3つご紹介します。
安全に冷却塔(クーリングタワー)を使用するために、参考にしてください。

対策1.連続ブローダウン

水をずっと流しておくために、連続的に水を給水します。
その間、手動補給水バルブは開けたままです。

バルブを開けたままにしておくため、防止策の中では一番簡単な方法です。
ただし、水を流しっぱなしにするため水道代が増えます。

以下の環境であれば、連続ブローダウンを試してみましょう。

  • 井戸水の水が使用できる
  • 工業用水の単価が安い

対策2.強制ブローダウン

下部水槽と呼ばれる水槽には、強制ブロー装置があります。
強制ブロー装置から、一定の量の冷却水を排水する方法です。

排水をしたら、その分の水を入れる必要があります。

0.5%の水を強制ブロー装置から排水し、新しい水と入れ替えましょう。
目安は0.5%ですが、循環量が冷却塔(クーリングタワー)に記載されているため、確認してください。

排水される水は、チョロチョロと流れる程度。

そこで、じょうごを使用しましょう。
じょうごは、丸形の冷却塔(クーリングタワー)に使用可能です。

丸形の冷却塔にはオーバーフロー配管が付いています。
そこに、『じょうご』を取り付けることで、効率よく作業可能です。

冷却塔(クーリングタワー)によっては、強制ブローダウン装置が付いています。
その場合は、説明書に記載してあるブロー量を調整しましょう。

対策3.自動ブローダウン

自動でブローダウンを行います。自動ブローダウン装置は、水の中に不純物が堆積すると、電気が通りやすくなる仕組みを利用します。

自動ブローダウン装置には、センサーで水の汚れを測定。
ある数値になると、自動でバルブを解放して水を排出します。

排出しただけでは水がなくなってしまうため、同時に新しい水を給水する仕組みです。

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まとめ

冷却塔(クーリングタワー)内には、設備を冷やすための水が流れています。
使用している水は、気化熱を利用して冷やします。

この過程で水は蒸発し、不純物が残ることが濃縮する原因です。

濃縮された水をそのままにしておくと、配管が腐食したりスライム障害、スケール障害の原因になります。
さらに、レジオネラ障害が発生すると、レジオネラ菌などが空気と一緒に放出され、健康に影響します。

そのようなトラブルを防止するために、自動ブローダウンや連続ブローダウン、強制ブローダウンといった対策を講じましょう。

冷却塔(クーリングタワー)の故障防止や体調を崩さないためにも、濃縮を防止するメンテナンスは大切です。

冷却塔のメンテナンスなら空研工業

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