冷却塔の排水はどうする?水質悪化の原因や防止策などをご紹介

冷却塔(クーリングタワー)のメンテナンスとして、汚れた水を排水しなければいけません。

水を排水しない場合、どのような被害があるのでしょうか?
また、排水はただ水を抜くだけでいいのでしょうか?

ここでは、冷却塔(クーリングタワー)の排水の方法などをご紹介していきます。

冷却塔(クーリングタワー)の排水とは

冷却塔(クーリングタワー)に使用する水をきれいな状態を維持するためには、さまざまな方法があります。
方法の1つである『排水』は、汚れた水をきれいな水に入れ替えます。

排水するための方法もいくつかあり、状況に合った方法を選択することが可能です。

水質悪化の7つの原因

冷却塔(クーリングタワー)内には絶えず、水が流れています。
冷却塔(クーリングタワー)が壊れるまで同じ水が使われているわけではありません。

水は定期的に入れ替えたり、足したりしています。
さまざまな条件によって、冷却塔(クーリングタワー)内の水質が悪化します。

なぜ、水質が悪化するのでしょうか?ここでは、水質が悪化する原因をご紹介します。

原因1.水温が高くなる

充填材やストレーナが詰まると、水温が高くなることがあります。
冷却塔(クーリングタワー)は屋外に設置されているため、藻類などが繁殖しやすい環境です。

冷却水が蒸発をすると、冷却水内の不純物は配管の中などに堆積します。

水が汚れることで、循環ポンプが正常に作動しなくなることも。
これは、羽根車が異物を噛んだり、摩擦が原因です。

冷却塔(クーリングタワー)内の水は、風を当てて温度を下げます。メンテナンスをしないと、充填材の目詰まりが発生。目が詰まると吸込み風量が不足して、十分に水温を下げることができません。また、Vベルトの緩みや破断、モーターの故障も原因で、水温が下がらなくなります。

丸形タイプの冷却塔の場合、スプリンクラーの回転不良や目詰まりでも、水温が高くなります。
角形タイプの冷却塔では、上部にある散水槽の散水口が詰まることが原因です。

冷却塔(クーリングタワー)にとって水は大切なアイテムです。
水温がしっかり下がるように、さまざまな部分のメンテナンスをしましょう。

原因2.給水されない

水位が低下する原因は水が蒸発する以外に、ボールタップの目詰まりや給水元バルブの閉止も関係します。

ボールタップの掃除をしないと目詰まりや、動作不良の原因になります。

メンテナンスなどをしていく中で、給水元バルブを閉止することもあるでしょう。
給水元バルブを閉止すると、補給がストップ。

補給するために、給水元バルブを開けることを忘れないようにしましょう。

原因3.オーバーフローによって溢れる

給水元バルブを閉止すると、水は補給されません。反対に、給水されすぎてしまっても、水道代が上がる原因となります。

過剰に給水される原因は、ボールタップからの水漏れと手動給水バルブの水漏れ、自動ブロー弁の動作不良が関係しています。

ボールタップと手動給水バルブは、交換をすることで問題は解決。
自動ブロー弁は弁の交換または、自動ブロー装置の動作を確認しましょう。

通常、排水されるタイミングは、堆積物の排水時(ブローダウン)のみです。

オーバーフローを放置していると、水道代が高額になります。
さらに、水に薬剤を入れている場合、薬剤代も余分にかかります。

夏場になると冷却塔(クーリングタワー)はフル稼働するため、夏場前に冷却塔(クーリングタワー)のメンテナンスをしましょう。

原因4.ガスが水に溶ける

冷却塔(クーリングタワー)は屋外に設置します。その屋外の環境は、建物によってさまざまです。

冷却塔(クーリングタワー)の配管が腐食すると、腐食した部分から燃焼排ガスや車の排気ガス、潮風が冷却塔(クーリングタワー)内に入ります。
中に入ったガスや風は、水の中に溶けます。

工場から排出される燃焼排ガス。
窒素酸化物や硫化酸化物が含まれています。

そのため、冷却塔(クーリングタワー)内の水に入ると、pHが酸性に傾きます。
水を正常にするためには、強制ブローを行うかアルカリ剤を投入しましょう。

交通量が多い場所にある冷却塔(クーリングタワー)は、排気ガスが入り込みやすい環境です。
排ガスが水に溶けても、酸性になります。

そのため、強制ブローまたは防食剤を入れることで中和できます。

潮風が溶けることで、酸化物の濃度が上昇します。
酸化物の濃度を下げる方法は、強制ブローまたは防食剤を入れることです。

原因5.スライムや藻の繁殖

周囲から来る有機系ガスや食品工場からの臭気は、水に溶けてスライムや藻の栄養になります。
繁殖を防止するためには、殺菌殺藻剤を投入しましょう。

原因6.大量の泡が発生する

殺菌殺藻剤などの水処理剤でスライムや藻、レジオネラ属菌が死骸となって浮きます。
そのままの状態では、水質が悪くなる一方。

改善するためには、投入する薬剤の量を増やしたり、消泡剤を使用しましょう。
また、強制ブローで水を入れ替えることも試してみましょう。

原因7.アルカリ性になる

水は酸性になりすぎても、アルカリ性になりすぎても良くありません。
冷却水中の炭酸ガスが放出すると、水のpHがアルカリ性になります。

アルカリ性になることは、pH値が上昇することです。
pH値を下げるために、強制ブローで水を薄めたり、酸化剤を入れて中和処理を行いましょう。

冷却塔のメンテナンスなら空研工業

水質悪化の発生しうる被害

さまざまな原因で水質は悪化します。水質が悪化することで目詰まりを起こしたり、藻類やスライムの発生、レジオネラ菌などが発生しやすくなります。

水質が悪化したままにしておくと、腐食だけではなく、冷却塔(クーリングタワー)が正常に動かなくなるでしょう。
また、レジオネラ菌を空気と一緒に放出してしまうと、健康にも影響をします。

被害を最小限にするためにも、日頃からメンテナンスを行いましょう。

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水質悪化の3つの防止策

冷却塔(クーリングタワー)には水が必要ですが、条件によって水質が悪くなることがあります。
水質が悪くなったままにすると、さまざまな弊害が発生します。

そこで、水質を改善するために排水しましょう。
排水する時に注意することは、水のpH値を5.8~8.6に、海域では5.0~9.0にすることです。

それでは、冷却塔(クーリングタワー)から排水する方法ををご紹介します。

対策1.強制的にブローダウンを行う

冷却塔(クーリングタワー)を止めずに、排水しながら給水しましょう。
給水する水量の目安は、循環している水量の0.5%です。

濃縮倍率としては、補給水の2~3倍を目安にしましょう。

給水量は下記の計算式で算出可能です。

給水量(L/min)=循環ポンプの循環水量(L/min)×0.5%

排水は算出した数字で排水するため、必要以上に排出することはありません。

対策2.自動ブロー装置で排水

水が汚れたことを感知して、自動で排水します。
同時に、きれいな水を給水するため、水が不足する心配はありません。

対策3.連続でブローダウンを行う

強制的に行いブローダウンとは違い、バルブを開けっ放しにします。
手動で行うため、排水したいときにバルブを開けます。

ただし、排水した量と同じ量を給水しましょう。

まとめ

冷却塔(クーリングタワー)で使用する水は、何かの原因で水質が悪化します。
水質を悪化したままにしておくと、故障や健康に影響することもあります。

水質を戻すために、汚れた水を排水しましょう。
排水には、強制的にブローダウンを行ったり、連続でブローダウンする方法などがあります。

どの方法を行う場合も、新しい水を給水することを忘れてはいけません。

また、排水基準としてpH値も決まっています。
排水する水のpH値は、基準値内でなければ排水できません。

排水基準を守って、状況に合った排水方法を選択しましょう。

冷却塔における排水などのメンテナンスなら空研工業

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