冷却塔の管理基準とは?問題が発生する原因と対策方法

冷却塔は「クーリングタワー」ともいわれており、快適な空間を作り出す空調と密接に結びついている大切な装置です。
管理をきちんと行わないと、冷却塔にあらゆる問題が発生してしまいます。

ここでは、冷却塔の管理基準や問題が発生した際の対策方法を解説します。

冷却塔(クーリングタワー)とは

冷却塔(クーリングタワー)は、温められた冷却水を繰り返し冷やす機械です。
セントラル空調を採用しているオフィスビルや大型店舗など大きな施設でよく使用されています。

一般的には単体ではなく、冷凍機などの放熱が必要になる機械の補器として使われることが多いでしょう。

冷却塔は気化熱の原理を利用して冷却水を冷やしています。
気化熱とは、周囲の熱を奪いながら蒸発する現象です。
冷凍機など主機から送られてくる冷却水を冷却塔上部に取り付けられた送風機で誘引した外気と接触させることで、一部の冷却水を蒸発させ、残りの温度を下げています。

冷却された冷却水は主機に戻され、再び温められ冷却塔へ送られてきます。

冷却塔(クーリングタワー)で発生する問題の原因

冷却塔(クーリングタワー)の簡単な仕組みを解説しましたが、冷却塔では様々な問題が発生する可能性があります。
その原因をそれぞれ見ていきましょう。

原因1.外気の微生物・藻類の繁殖

冷却塔は微生物や藻類の増殖に最適な環境となっています。
また、微生物の他にも大気中にある土ボコリまで取り込んでしまうことや、上部水槽・充てん材への日射等も、微生物や藻が増殖してしまう原因の一つです。

この微生物や細菌、藻類などから分泌される粘性の有機物質はスライム状となり、冷却塔の壁面や内部の充填材および配管に付着してしまいます。

原因2.腐食因子による水質の変化

ここでいう腐食因子とは、主にアンモニウムイオン・pH・硫酸イオン・溶存酸素・塩化物イオンが挙げられます。
これらが水質悪化による不具合の大きな要因になるのです。

冷却塔の水質管理についてはこちらの記事をご参照ください。

冷却塔大学

冷却塔で使用する冷却水や補給水の水質管理は重要です。水質検査をすることで長く冷却塔を使用することに繋がります。この記事で…

原因3.スケールの析出・堆積

水の濃縮が進むと、スケールが析出し充てん材や配管に固着してしまいます。
スケールは主にシリカ・鉄サビ・カルシウムなどの無機物です。

このスケールを放置することで様々な不具合を引き起こすのです。

冷却塔のメンテナンスなら空研工業

発生しうる被害

上記で説明した問題により、主に以下のような被害が冷却塔(クーリングタワー)で発生します。

被害1.悪臭

微生物・藻類が繫殖しスライム状になると、冷却塔の充てん材などで閉塞が引き起こされ、ポンプの詰まりの原因にもなります。
また、ポンプ詰まり以外にも悪臭を発生させる原因にもなります。

このような被害を防ぐためにも、日頃の安全対策が必要です。

被害2.水質悪化と腐食による劣化

腐食因子が水質に大きく影響して腐食することにより、劣化していきます。

また、微生物汚れからも腐食していくでしょう。
腐食が進行していくと、熱交換器チューブに穴が空いてしまうなどのトラブルが起こります。

被害3.伝熱の効率低下によるコスト増大

不溶解成分、いわゆるスケールの付着を放置することで、局部腐食を起こします。
さらに、スケールが熱交換器内のチューブの伝熱面に付着してしまうと伝熱の効率が低下します。

こうなると、運転時のコストが大幅に増大してしまうでしょう。
節約面で考えても、水質悪化を防ぐ必要があります。

冷却塔(クーリングタワー)の安全を守る3つの対策

冷却塔(クーリングタワー)の腐食や汚染を防ぐための対策を説明します。

対策1.冷却塔・配管・充てん材の定期的な洗浄

外部からのホコリや砂、微生物、藻類が入り込みやすい冷却塔は特に、洗浄せずに放置しておくとポンプの詰まりや摩擦による損傷が起こる可能性があります。

そのため、定期的な洗浄を行なって清潔を保ちましょう。
特に砂ホコリの多い地域や沿岸部では、半年を目安に点検することをおすすめします。

対策2.冷却塔内の水質管理と定期交換

冷却塔内の水が汚れると、ストレーナの目詰まりや、ポンプの詰まりにつながり、循環水量が減ってしまう原因となります。

水質悪化を防ぐためには、冷却水の定期的な交換が必要です。
定期的に綺麗な冷却水に交換することで水質悪化をしっかりと予防でき、細菌・藻類の発生を抑えられます。

対策3.Vベルトやベアリングの定期交換・電動機の定期点検

腐食状況や摩耗、劣化具合などを定期点検することが、不具合の予防につながります。
定期交換が必要なものは、製造元が推奨する交換サイクルにならって交換時期を決めると良いでしょう。

まとめ

冷却塔(クーリングタワー)の不具合が起こってしまう原因や実際に起こる被害、安全を守るための対策について紹介しました。

冷却塔は定期的な点検・清掃を行わないと、不具合を引き起こす可能性が高くなります。
正しい管理方法を知っておくとトラブルも早期発見できます。
日頃から運転音や冷却水の様子をきちんと確認しておきましょう。

冷却塔のメンテナンスなら空研工業

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