冷却塔の上部水槽カバーとは?仕組みと役割を解説

冷却塔(クーリングタワー)の上部水槽カバーとは

上部水槽カバーは、冷却塔の上部水槽の開口部に取り付けられるカバーです。
別名「日射防止版」と呼ばれることもあります。

冷却塔(クーリングタワー)の上部水槽カバーの役割

冷却塔(クーリングタワー)は一般的に建築物の屋上など、屋外に設置されています。

屋内の冷房に使われる冷水を作り出す冷凍機との間を循環する冷却水を、冷却して再利用するための設備です。
上部水槽は上面が開口しているため、設置場所によっては直射日光があたりやすくなっています。

また、冷凍機から戻ってくる冷却水の水温は35℃〜38℃と高いことから、藻が発生しやすいのが問題点です。
藻が発生すると上部水槽の散水口が目詰まりしてしまい、水の流れが阻害されてしまうリスクがあります。

そのため、冷却塔をスムーズに稼働させていくためには、上部水槽の定期的な掃除を実施し藻を除去しなくてはなりません。
さらに、藻の発生を抑える防藻剤や、スライムコントロール剤などの薬品を添加するなどの対策を行うことが一般的です。

しかし、ランニングコストがかさむことで、コスト面で負担を感じる施設管理者は少なくありません。

その問題を解決するために考案されたのが、冷却塔の上部水槽カバーです。
簡単な構造でありながら、上部水槽への直射日光を遮光して藻の発生を抑えてくれます。

冷却塔(クーリングタワー)散水槽用カバーの仕組み

冷却塔(クーリングタワー)は、屋上など屋外に設置されるのが一般的です。
角型の冷却塔には今回の主役である上部水槽が設けられ、冷凍機で使用され温められた冷却水を受け取ります。

上部水槽と同じ上面の中央部には、冷却塔内の空気を外側に排気するためのファンが設けられています。

上部水槽は深さが比較的浅くなっており、底部に多数の散水用の穴が開けられています。
上部水槽の下方には、開放式の場合は充てん材、そして密閉式の場合は熱交換器が設けられています。

上部水槽は上面が開口しているため、直射日光が当たりやすくなっています。
さらに、水温は35℃〜38℃と高いことから、藻が発生しやすくトラブルを起こしやすいのが問題でした。

上部水槽カバーを取り付けることで、遮蔽板を並べて上部水槽上面を閉鎖した状態と同じにすることが可能です。

これにより、上部水層に直射日光が当たるのを抑え光合成をできないようにすることで藻の発生を抑えることができます。

冷却塔の上部水槽カバーの導入なら空研工業

まとめ

冷却塔の上部水槽カバーは太陽光を遮光することができますので光合成を阻害し、藻の発生を抑える役割を果たします。
副次的にはなりますが、外部からの異物の侵入も防止できます。

これにより、藻の発生を抑えるための薬品投与量を減らし、定期清掃の回数や手間を省くことで、冷却塔(クーリングタワー)の維持管理費用や清掃費用などのランニングコストを抑えられます。
日光を遮るという簡単なパーツですが、その効果は間違いないようです。
色々な材質での対応も可能であるため、是非採用を検討してみてください。

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