冷房機器などの空調設備を使用している企業等では、冷却塔(クーリングタワー)を使用しています。
しかし、空調設備の調子が良い時に冷却塔(クーリングタワー)の状態を気にすることは少ないはずです。
そのため、冷却塔(クーリングタワー)が汚れてしまい、空調設備が不調となり正常に稼働しないことがあります。
冷却塔(クーリングタワー)を清掃することで、長期的に空調設備を利用できるようになり、また電気代などのコストを抑えられるようになります。
企業の冷房は、冷却塔(クーリングタワー)の清掃だけで大幅なコストダウンが図れるため清掃する必要があるでしょう。
また、清掃に必要な料金を知れば計画的に清掃活動が行えます。
本記事では、冷却塔(クーリングタワー)の清掃に関する知識を学んでいただき、料金をお伝えします。
「冷却塔(クーリングタワー)の清掃」とは?
冷却塔(クーリングタワー)の清掃は、当然ながら「汚れを落とす」ことが主な内容です。
そのため、普段から汚れが付着しやすい箇所を知っておくように心がけましょう。
掃除を業者に依頼しなくても、初期段階であれば従業員の手で清掃できる場合もあります。
逆に述べれば、従業員が清掃するのが本来は理想かもしれません。
しかし、工業用の冷却塔(クーリングタワー)などを隅々まで清掃するのは困難であるため、業者に依頼することも必要でしょう。
従業員が定期的に点検すると共に、業者へ依頼して細部を清掃することも必要になります。
そもそも「冷却塔(クーリングタワー)の清掃」が必要になるのはどんなときでしょうか。
主なメンテナンス項目を参考にして、冷却塔(クーリングタワー)の清掃を検討するようにしましょう。
冷却塔(クーリングタワー)のメンテナンス項目は3点です。
- 水質管理
- 機器類の清掃
- 部品関連の状態保持
これら3点の中で、「機器類の清掃」と「部品関連の状態保持」に必要なメンテナンスが「清掃」です。
結果的に「水質」や「水温」を効率良くする効果があるため、3項目は全て関連していると考えていただいて良いでしょう。
逆に、どれか1つの清掃を怠っている場合、関連して他の箇所の調子が悪くなることがあります。
1つから2つ、3つと不調の箇所が増えていくため、全体の電気消費量が多くなります。
そのため、電気料金が急に上がるなどの現象に繋がります。
バランスよく定期的に掃除するのが理想的です。
冷却塔(クーリングタワー)の清掃をする目的
「汚れを落とす」のが基本目的です。
しかし、経営者の目線で見れば、「コストダウン」や「冷却塔(クーリングタワー)の寿命を延ばす」のも大きな目的と言えるでしょう。
冷却塔(クーリングタワー)の清掃をすると、機器類の働きが良くなります。
機器類の動きが良くなれば、消費電力が抑えられるため電気コストの削減につながるでしょう。
また、負荷がかかりにくくなるため、寿命を延長する効果が期待できると言われています。
冷却塔(クーリングタワー)の状態は、以下の内容をチェックすれば把握できます。
- 水槽の濁り
- 藻やスライム、スケールなどで汚れている
- 目で見てわかるゴミがある
- 排水に不具合がある
- 異臭がある
「空調設備の調子が悪い」「電気料金が以前より上がった」と感じたら冷却塔の状態をチェックしてみましょう。
チェックし清掃することで、これらの問題が解決するかもしれません。
特に、電気料金などのコストダウンは顕著ですので、経営者は定期的に冷却塔(クーリングタワー)の掃除を検討しておく方が良いでしょう。
また、「水槽の濁り」は冷却塔(クーリングタワー)清掃の最初のサインとされるものです。
このくらい大丈夫と考えるのではなく、可能な限り早めの処置をすれば掃除に必要な料金も抑えられるようになります。
冷却塔(クーリングタワー)の清掃に必要な料金
料金に関して、結論から述べると「冷却塔(クーリングタワー)の大きさや形式などにより変動」となります。
一般的な冷却塔(クーリングタワー)と言っても、型番や大きさなどが変化することにより料金は全く異なります。
そのため、専門の清掃業者に問い合わせるのが最も早い解決方法です。
通常、家庭用の冷暖房の簡易清掃でも1万円以上は必要です。
工業用の冷却塔(クーリングタワー)になれば、同じ簡易清掃でも冷却塔(クーリングタワー)の種類によっては10万円以上必要な場合もあります。
また、内部の汚れや部品汚れなど、細かい作業が含まれる場合は追加料金を求められることもあるでしょう。
実際に「料金を調べたい」と考えている場合、掃除専門の業者に問い合わせをするか、冷却塔(クーリングタワー)の販売元に問い合わせてみてください。
冷却塔(クーリングタワー)の清掃時期
冷却塔(クーリングタワー)の清掃には「定期点検」をしておく必要があります。
定期点検では、ここまで述べた項目をチェックする作業です。
「異常はないか」「不具合はないか」をチェックしておくことで、冷却塔(クーリングタワー)の汚れに早く気づけます。
結果的に、清掃料金を抑えることに繋がるため、定期点検は1ヵ月に1度程度行うのが理想です。
また、製造物責任法(PL法)規定によれば、冷却塔(クーリングタワー)の責任期間は10年と定められています。
基本的に10年以上の使用があれば、不具合などを起こしやすいと考えておきましょう。
定期点検や定期的に清掃することで、冷却塔(クーリングタワー)の寿命を延ばすことができるのです。
冷却塔(クーリングタワー)本体を再購入する費用を考えれば、定期的に清掃を依頼する方が圧倒的にコストダウンにつながるのは言うまでもありません。
「気が付いたら冷却塔(クーリングタワー)が壊れていた」ということが無いよう、定期点検を行っておきましょう。
仮に定期点検をしていない場合、「経過年数に応じて維持管理費が増大」します。
冷却塔(クーリングタワー)だけでなく、全ての機器類には「寿命」があるため「延命措置には費用がかかる」と肝に銘じておくのが良いのではないでしょうか。
まとめ
冷却塔(クーリングタワー)の清掃は「水質管理」を徹底することから始まります。
「水槽の濁り」「スライムなどの汚れ」などは、目視で確認できるため可能なら従業員の手で取り除くようにしましょう。
しかし、工業用の冷却塔(クーリングタワー)などの場合、危険が伴う場合もあります。
1ヵ月に1度程度は「定期点検」するようにし、「冷却塔(クーリングタワー)の異変」に早く気づけるように心がけてください。
料金は「冷却塔(クーリングタワー)の種類」により大きく異なるため、専門の業者に確認するか販売元に聞いてみることをおすすめします。
どちらにしても、初期段階で清掃作業に取り組むことが「コストダウン」になります。
料金が必要だからと躊躇するのではなく、定期的に清掃する意識が重要です。