冷却塔の法定点検していますか?1か月に1度の法定点検

冷却塔(クーリングタワー)に法定点検が必要なことはご存知ですか?

冷却塔の法定点検は法令で取り決められているものの、処罰等がないため実施していない方が多いのが実情です。
毎年「夏場に空調が効かない!」と修理をされる企業さんが多くいますが、冷却塔のメンテナンス不足も原因の一つといえるでしょう。

ここでは汚れの原因、点検方法についてご紹介していきます。

冷却塔(クーリングタワー)の法定点検とは

厚生労働省関連法規にて下記のように記されています。(一部抜粋)

「建築物における衛生的環境の確保に関する法律施行規則3条の18に義務付けされました」(2)、(3)
(2)冷却塔及び冷却水は、使用開始時と使用開始後一か月以内毎に1度、定期的に汚れの状況を点検し、必要に応じて清掃及び換水等を行う事。
但し、1か月を超える期間使用しない冷却塔は、その不使用期間中は、この対象とならない。
(3)冷却塔、冷却水の水管、加湿装置の清掃を、1年以内毎に1度、定期的に行う事。

冷却塔(クーリングタワー)の汚れ判断の3つのポイント

冷却塔(クーリングタワー)の点検を行うにあたって、汚れがたまりやすい場所や見分けるポイントを確認しましょう。
ここでは3つのポイントについて説明していきます。

ポイント1.ストレーナ

冷却塔は屋外に設置されているため、外からの飛来物が入り込んだり、スケールが析出・藻類などが繁殖しやすい環境です。

冷却塔に付属している、ストレーナの詰まりを確認してください。
詰まりの状況や、詰まっているものから汚れの状況を把握することができます。

ポイント2.水槽のにごり

水槽のにごりは冷却塔の初期段階で起こる異常のサインです。

2日目のお風呂がにごっているところを見たことはありませんか?
あれは皮膚についていた雑菌が繁殖し、にごっている状態です。

冷却塔の水槽も同じように、にごってきているということは藻や雑菌が繁殖し始めている状態。
早めに気づけば清掃も簡単に済みます。すぐに清掃を行うことをおすすめします。

ポイント3.冷却水の異臭

冷却水から異臭がし始めた場合は、どのようなニオイなのか確認をしてください。

ドブのようなニオイである場合、藻や雑菌が繁殖しているためのニオイ。
それ以外の場合は、他に原因があるため専門家の確認や水質検査をしてみる必要があります。

冷却塔大学

大規模空調設備には一般的にセントラル空調方式が採用されるケースが多く、その場合冷却塔が必要です。冷却塔は水と空気を使い、…

換水をすることで改善する場合もありますが、部品の腐食が進んでいる場合もあるので早めにプロに見てもらいましょう。

発生しうる被害

法定点検を怠ると、汚れはどんどん溜まっていきます。
汚れが溜まった冷却塔(クーリングタワー)にはどのような被害が起こるのでしょうか。

ここでは法定点検を怠った場合に起こりうる被害をご説明します。

被害1.冷却塔の能力低下

法定点検を怠っていたことによる被害として一番実感しやすいのが、冷却塔の能力低下です。
スケールやスライムなどが発生し、ストレーナ等の目詰まりを起こすことで循環機能が低下するのも一因です。
システム全体の能力低下につながります。

被害2.冷却塔の故障

法定点検を怠っていると最悪の場合、冷却塔が故障します。

汚れが原因でストレーナ等の目詰まりを起こすことはもちろん、耐用年数を超えた部品が破損し機能しなくなる可能性もあります。

故障したことにすぐ気づくこともできず、作動停止となってから初めて修理をする状態となると事態は深刻です。
余計な費用をかけないためにも、1か月に一度の点検と清掃を行いましょう。

冷却塔のメンテナンスなら空研工業

冷却塔(クーリングタワー)を長く使うための3つの対策

冷却塔(クーリングタワー)を長く使うためには、「冷却塔を綺麗に保つ」ということが大切です。
冷却塔を綺麗に保つためには何をしたら良いのでしょうか?

対策1.法定点検を行う

冒頭で申し上げた通り、1か月に一度の法定点検は義務です。以下のことを点検しましょう。
※点検の際は必ず電源を切ってから行います。

切らずに点検を行うと感電や怪我をする可能性があり大変危険です。

1)水質・水量の管理

  • 下部水槽内の循環水に濁りや変色はないか、藻やスライム等がないか(汚れが確認できるようであれば、清掃が必要)
  • 下部水槽内の循環水に落ち葉やゴミ、ビニール袋等が混入していないか
  • 循環水の温度や水量に異常はないか

2)補給水の管理

上部水槽の水位は均一になっているかを確認します。
下部水槽の運転水位が範囲外であれば調整を行い、水位が均一になるようにしましょう。

3)部品の保守管理

上部水槽、下部水槽、充てん材に破損や汚れが無いかを確認します。

送風機は、Vベルトの破損や劣化、摩耗、スリップをしていないかを確認します。
異音や異常振動も確認してください。

必要に応じて調整や交換をしましょう。

ストレーナ
  • 金網にゴミが詰まっていないか
  • ストレーナ上の水面に大きな渦ができていないか
ボールタップ
  • 竿が軽く上下に動くか
  • 玉の移動と水流が連動しているか
  • 補給水が正常に補給されているか
  • 自動給水管のボールタップのストレーナ金網が詰まっていないか

付属品のボールタップ、ストレーナは、ほかにも破損や変形をしていないかを確認します。
破損や変形、腐食をしているようでしたら、交換が必要となります。

付属品は汚れもたまりやすいところなので、汚れが付着していたり目詰まりをしていないかも確認しましょう。

もし汚れを確認できるようであれば、清掃が必要です。

4)冷却塔周辺や塔体上部の点検

  • 大気の状態の確認・通風の障害になるものが放置されていないか
  • 空気の温度が高くなっている場所がないか
  • 冷却塔本体、及び配管に異常な振動や騒音がないか
  • 上部水槽の散水穴にゴミが詰まっていないか
  • 送風機羽根に異物がついていないか
  • 送風機モーターや散水ポンプモーターの電流値に異常がないか

対策2.自身で清掃を行う

水槽の濁りが気になったり藻やスライムが発生しているようでしたら、まずは自身で清掃してみるのはいかがでしょうか。

自身で清掃可能な箇所は、上部水槽・下部水槽・ストレーナやボールタップの部品です。
奥深くまでの清掃は難しいですが、簡易的な清掃を行うだけでも冷却塔を綺麗に保つことができます。

準備するものは、デッキブラシと高圧洗浄機の2点。
汚れても良い恰好で、滑りにくい靴を履きましょう。

清掃の前には冷却塔の運転を停止し、ボールタップの補給水バルブを締めます。
そして排水バルブを開けて下部水槽の水を排出してから行います。

手順としては角型水槽の場合、上部水槽の汚れを取り除き下部水槽、ストレーナと汚れを取り除いていきます。

丸型水槽の場合は、まず散水パイプの内部を高圧洗浄機で洗い流します。(機種によってはパイプの取り外しが面倒な場合もあります。)
その後下部水槽、ストレーナの汚れを落としていく手順です。

ストレーナの汚れは、高圧洗浄機でも汚れを落とせますが、変形する可能性もあるため、なるべく手作業で行ってください。
高圧洗浄機が無い場合は、水道ホースやブラシで代用することも可能です。

汚れを落としきったら排水バルブを締め、補給水バルブから水を補給して水を溜めます。
一通り清掃した後、再度点検を行い異常がないかを確認したら作業完了です。

対策3.プロの業者に依頼する

点検を行っていて、異音や破損を確認できた場合はすぐにプロの業者に依頼をしましょう。

法定点検を毎月行っていれば、異常に気付くことも早くなるため冷却塔の機能の異常が発生する前に修理を依頼することができます。
異常を感じたらすぐにプロの業者へ依頼し、修理を行ってもらいましょう。

清掃についても、自身で清掃をして壊してしまわないかという心配があればプロに依頼するのが安心です。
また冷却塔の充てん材の清掃については、プロが行わないと目詰まり等を起こして故障するきっかけになります。

年に1度はプロの業者に依頼をして、点検とメンテナンスをしてもらうことをおすすめします。

まとめ

今回は、冷却塔(クーリングタワー)の法定点検と清掃方法についてご紹介しました。

冷却塔を定期的にメンテナンスをすることで、綺麗に保つことができます。
冷却塔を綺麗に保つことができれば、循環効率も良くなるので節電効果も!

さらには故障にも早く気づくことができるので、ランニングコストを下げる効果もあるなどメリットはいっぱいです。

実は法令で決まっている冷却塔の法定点検。
1か月に一度は点検を行うようにして、快適な空調の生活を送りましょう。

冷却塔のメンテナンスなら空研工業